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雑談で何を話すべきか

  • 組織

「雑談は大切」とよく言われる。
自分も1on1を行う際には雑談を可能な限り入れるように心がけているが、逆に雑談しよう!と構えすぎてしまうと難しいなと思う。
そこでPrime Readingにて下記の本が読めるようになっていたので読んでみた。

雑談の意図

多くの日本人ビジネスマンは、「雑談が上手い人=おしゃべりが上手で、面白い話をする人」と考えているようですが、ビジネスの現場では、それだけでは不十分です。世界基準のビジネスの最前線では、「明確な意図を持ち、そこに向かって深みのある会話ができる人」こそが「雑談の上手い人」とされています。

普段の雑談に「意図」を持って挑んだことはほとんどない。なんとなく場をつなぐものだと考えていた。しかし、意図ある雑談こそが信頼や関係性を築く大切な一歩なのだ。

雑談が苦手な理由

雑談が苦手と感じている人の多くは、「目的のない会話」が不得意な人たちです。

目的がなければ「何を話せばいいのか」が分からなくなる。しかし少し視点を変えれば、雑談にはしっかりとした役割がある。

  • 職場のつながりを生む
  • 信頼感を高める
  • 心理的安全性をつくる
  • ミーティングで発言しやすくなる
  • 仕事のモチベーションを高める

こうして見ると、雑談はチームを強くするための「仕組み」でもある。

自己開示の大切さ

多くの人は相手に質問して話を広げようとしがちだが、それだけでは質問攻めのような感じになってしまい、なかなか距離は縮まらない。
自分自身のことを積極的に話すことで「この人は自分に心を開いてくれている」という印象を与えることができ、安心感を持ってもらえる。これは意識したいポイントだ。

ラポールを築く

雑談の目的は「ラポール」を作ることだと書かれている。ラポールとは、お互いが心を開き、安心して話せる関係のこと。心理的安全性とほぼ同じ意味に感じたが、雑談がその基盤になるのは納得感がある。

面白かったのは、立場の弱い人にもしっかり関心を寄せるという話だ。
海外の優れたビジネスマンは、会議で「部長→新卒→課長→係長」といった意外な順番で発言の機会を与え、幅広い視点を引き出す。
こうしたファシリテーションも「雑談の延長線」にある。

雑談にも準備と復習がいる

雑談にも「予習」と「復習」が必要だ。前回話したことを覚えておく、同じ質問を繰り返さない。
こうした小さな配慮が信頼を深める。
自分も普段1on1の際に議事録メモは取っているが、週を重ねると埋もれてしまうので、大事な情報は別でメモに残すようにしている。

まとめ

雑談は「ただの会話」ではなく、

  • 信頼をつくる
  • 心理的安全性を育てる
  • チームのパフォーマンスを高める

ための強力な武器である。

面白い話をする必要はない。大事なのは、相手を知ろうとする意図を持ち、自分自身のことも開示し、安心できる関係をつくること。

そう考えると、雑談がぐっと意味のあるものに感じられる。

柴田 和祈 X GitHub
株式会社microCMS 共同創業者 / デザイナー兼フロントエンドエンジニア / ex Yahoo / 2児の父 / 著書『Next.js+ヘッドレスCMSではじめる! かんたんモダンWebサイト制作入門 高速で、安全で、運用しやすいサイトのつくりかた』

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